爬虫類・両生類の虫活餌を繁殖のしやすさ・栄養価を比較

爬虫類
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虫食性の爬虫類・両生類を飼育するにあたりどうしても必要になるのが虫餌(活餌)代です。意外と高く、コオロギが50匹で800円、芋虫が30匹で700円ほどで売られています。
また、費用面の他にも長期飼育をしていると飼育個体が産卵し、「ベビーにあげられるサイズの餌が売っていない」などの問題も発生します。自宅で餌を繁殖させる事ができれば費用面の他にもこのような問題も解決することができます
はじめから全ての餌を繁殖で賄うことは難しいですが、半分でも自宅で繁殖を行えるようになれば長期的にはかなりの節約になりますので挑戦してみてはいかがでしょうか。

結論からいうと一番のおすすめはヨーロッパイエコオロギ・デュビア・レッドローチの3種です。
どれも栄養価が高く主食に出来て、丈夫で飼育もしやすいです。

  • 大型の生体を飼育していて大きめの活餌をとりあえず簡単に繁殖させたい・・・デュビア
  • 中小型の生体を飼育いていて中小型の活餌をとりあえず簡単に繁殖させたい・・・レッドローチ
  • 中小型の生体を飼育していて繁殖はさせたいけどゴキブリは苦手・・・ヨーロッパイエコオロギ
価格(円) 繁殖
難易度
繁殖力 臭い 騒音 サイズ 栄養
バランス
ヨーロッパイエコオロギ 8~15 低~中 弱~中 S~M
フタホシコオロギ 7~16 中~強 S~M 不明
ミルワーム 2~5 S~M
ジャイアントミルワーム 10~20 L
ブドウ虫 20~30 未確認 M
ハニーワーム 20~30 S~M
シルクワーム 10~50 S~L
デュビア 7~25 低~中 弱~中 S~L
レッドローチ 7~16 中~強 S~M  高 

まずはじめに、飼育している爬虫類に昆虫餌を与えるほとんど場合、カルシウムとビタミンはまず不足するので栄養剤の添加は必須です。
その理由として、野生下で生きている個体は様々な物を食べて暮らしています。それは野生の個体もその餌になる昆虫も同じ事が言えます。飼育下ではどうしても食べるものに偏りが出てしまいます。こちらも飼育している個体、その餌になる昆虫にも同じ事が言えます。
その中でも特に不足しがちになるのがカルシウムとビタミンD3です。ビタミンD3はカルシウムを吸収するために必要な日光浴によって生合成される栄養素で、カルシウムが不足するとクル病という病気にかかってしまう他、産卵時に卵詰まりを起こす可能性もあります
飼育下ではカルシウムもビタミンD3を生成する日光浴も不足しがちになるため、給餌の際は必ず栄養剤を添加してから与えましょう

◆価格

一匹当たりのおおよその価格です。サイズや購入数により価格も前後します。基本的にサイズが小さいものは安く、大きいものは高くなります。また、まとめて購入した方が一匹当たりの単価も安くなります。

◆繁殖難易度

繁殖を行う難易度です。難易度が低いほど簡単で、高いものは飼育が難しかったり手間が掛かったりします。

◆繁殖力

繁殖を行った際の増える量です。適切な環境下で繁殖させた場合の評価です。

◆臭い

飼育の際に発生する臭いの強さです。※与える餌により変わります。適度なメンテナンスを行い、臭いの少ない餌を与えた場合で比較します。

◆騒音

飼育の際に音がするかどうかです。基本的にコオロギ以外は鳴かないので静かですが、足音や餌を食べる音は聞こえます。

◆サイズ

餌の大きさです。成長段階により価格やサイズが異なるので飼育している生体に合わせたサイズ選びが必要です。S(約1mm~15mm)M(約16mm~30mm)L(約36mm~)

◆栄養バランス

栄養価のバランスです。主食に出来るものを高、主食には不向きなものを低としています。

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ヨーロッパイエコオロギ

ヨーロッパイエコオロギ(成虫)

項目 評価 補足情報
価格 8~15円/匹 一匹あたりのおおよその価格
繁殖難易度 湿気に注意・霧吹き厳禁
繁殖力 メスは2~3日おきに50~100個の卵を産み、それを二ヶ月間続ける
臭い 弱~中 臭いを抑える場合、餌を植物性や臭いの少ないものにする
騒音 オスが鳴く・足音あり
サイズ S~M S(約1mm~15mm)M(約16mm~30mm)L(約36mm~)
栄養バランス 高タンパク・ミネラル豊富・必須アミノ酸のバランスも良い。

特徴

体色は薄い茶色の小型のコオロギです。略してイエコとも呼ばれます。肉質は柔らかく栄養価のバランスがとても良いため、中小型の虫食性爬虫類・両生類の主食として扱われています。動きが早く跳躍力が優れているためピンセット給餌の際は苦労します。乾燥を好み湿気に弱いため、飼育の際は注意が必要ですが湿気以外はほぼ注意点もなく繁殖を行いやすいおすすめの種類です。フタホシコオロギより若干小型です。

メリット

  • 栄養価のバランスがとても良く主食になる。
  • 肉質が柔らかく食べやすい。
  • 乾燥に強く、給水は餌による水分補給のみで良い。
  • 何でも食べるため餌には困らない。

デメリット

  • 湿気に弱い。
  • 脚力が強く、すばやい。脱走しやすい。
  • 鳴き声がうるさい。
  • 餌が切れると共食いする。
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フタホシコオロギ

フタホシコオロギ(幼虫)

項目 評価 補足情報
価格 7~16円/匹 一匹あたりのおおよその価格
繁殖難易度 イエコより湿度管理やメンテナンス等の手間がかかる
繁殖力 メスは1日300個程度の卵を2か月間にわたり産卵する
臭い 中~強 一程の湿度が必要なため臭いも強い。
騒音 オスが鳴く・足音あり
サイズ S~M S(約1mm~15mm)M(約16mm~30mm)L(約36mm~)
栄養バランス 不明 高タンパク。他栄養素は参考資料がないがイエコと同等と考えられている

特徴

幼虫の内は真っ黒ですが、成虫になると羽上部に一対の黄色い斑紋が出ることからこの名前が付きました。一定の湿度を保てば年中繁殖が可能なため、餌用の昆虫として良く知られています。ヨーロッパイエコオロギより若干大型で、あまり跳ねません。
栄養価ですが、タンパク質以外の資料が見つからなかった為に不明としていますが、イエコと同等だろうと考えられています。

メリット

  • 栄養価のバランスが良く主食になる。
  • あまり跳ねないので扱いやすい。

デメリット

  • 飼育の際は一定の湿度とメンテナンスが必要。
  • 湿度が必要なため、臭いも強い。
  • 鳴き声がうるさい。
  • 餌が切れると共食いする。
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ミルワーム

ミルワーム

項目 評価 補足情報
価格 2~5円/匹 一匹あたりのおおよその価格
繁殖難易度 保温さえしておけば放置していても増える
繁殖力 メスの生涯産卵数は約500個
臭い 餌を放置しなければほぼしない
騒音 なし
サイズ S~M S(約1mm~15mm)M(約16mm~30mm)L(約36mm~)
栄養バランス 高タンパク・必須アミノ酸のバランスも良い。

特徴

ゴミムシダマシの幼虫で魚類・爬虫類・両生類・小型哺乳類・鳥類等の餌として売られているため、これらを取り扱っているペットショップで販売している事が多く、手に入れやすい餌です。入手コスト、管理のしやすさ、繁殖のしやすさ、栄養バランスのどれをとっても高レベルの生餌です。カルシウムとビタミンの含有量は少なめですが、どの昆虫餌でもカルシウムとビタミンは不足するので給餌の際はダスティング又はガットローディングで補いましょう。

メリット

  • 入手しやすく価格が安い。
  • 臭いも少なく音も出ない。
  • メンテナンスがほぼ要らないため管理が簡単。

デメリット

  • 1匹が小さいため、体が大きい個体はそれなりに量が必要になる。
  • 成虫は害虫なので管理には注意が必要。
  • 成虫はいやなにおいを出すため餌としては不向き。

ジャイアントミルワーム

項目 評価 補足情報
価格 10~20円/匹 一匹あたりのおおよその価格
繁殖難易度 蛹にする際に個室を用意する必要がある。
繁殖力 成虫は臭いを出すため注意。
臭い 餌を放置しなければほぼしない。
騒音 なし
サイズ L S(約1mm~15mm)M(約16mm~30mm)L(約36mm~)
栄養バランス 高タンパク・必須アミノ酸のバランスも良い。

特徴

ツヤケシオオゴミムシダマシの幼虫です。大型魚類・爬虫類・両生類・小型哺乳類・鳥類等の餌として売られているため、これらを取り扱っているペットショップで販売している事が多く、比較的手に入れやすい餌です。外見は大きいミルワームです。繁殖する際は成虫にする個体を個室に入れる手間はありますが、それ以外は特に難しい点はありません。ミルワーム同様、カルシウムとビタミンの含有量は少なめですが、どの昆虫餌でもカルシウムとビタミンは不足するので給餌の際はダスティング又はガットローディングで補いましょう。

メリット

  • 比較的安価で入手できる。
  • 幼虫時は臭いも少なく音も出ない。
  • メンテナンスがほぼ要らないため管理が簡単。

デメリット

  • 繁殖させる場合、蛹にする際に個室を用意する必要があり一手間かかる。
  • 成虫はいやなにおいを出すため餌としては不向き。

ブドウ虫

ブドウ虫(幼虫)

項目 評価 補足情報
価格 20~30円/匹 一匹あたりのおおよその価格
繁殖難易度 保管は簡単だが、繁殖は不向き
繁殖力 未確認 未確認
臭い 冷蔵庫で保管の場合はほぼなし
騒音 なし
サイズ S~M S(約1mm~15mm)M(約16mm~30mm)L(約36mm~)
栄養バランス 高脂質・高カロリー

特徴

ブドウスカシバという蜂にそっくりな蛾の幼虫です。ペットの餌ではなく、渓流釣り用の生餌として釣具屋で販売しています。※まゆなしタイプが扱いやすくおすすめです。栄養価はほぼ脂質なので主食には向きませんが、嗜好性が高く拒食気味の個体や産卵前後の個体に与えるのに有効です。
管理する場合はケースに空気穴をあけて冷蔵庫に入れておくと成長せずに2~3週間は生きたまま保管できます。
繁殖については、釣餌として売られているものはホルモン調整されては繭を作れなくされていたり蛹になりにくくされているようです。※ホルモン調整について餌にするのを気になる方は避けた方が良いかもしれません。うちでは与えていますが特に異常は起きていません。
中には繭も作り成虫になる個体もいますが、実際に繁殖させるにはかなりハードルが高いと思われます。
※釣具屋でブドウ虫という名前でハニーワーム(ハチノスツヅリガの幼虫)を販売している場合もあります。

メリット

  • 嗜好性が非常に高く、好んで食べる個体が多い。
  • 拒食気味の個体に有効。
  • 保管しやすい。
  • 釣具屋で手に入るので入手がしやすい。

デメリット

  • 入手コストが高い。
  • 繁殖は困難。
  • 栄養価はほぼ脂質。
  • ホルモン調整されているので気になる場合は避けた方が良い。
  • 成虫はブドウの害虫。飛ぶ。

ハニーワーム

購入したハニーワーム

評価 補足情報
価格 20~30円/匹 一匹あたりのおおよその価格
繁殖難易度 主食に向かない上、餌の用意や害虫対策に手間がかかる
繁殖力 メスの生涯産卵数は約500個~2000個
臭い 弱~中 冷蔵庫で保管の場合はほぼなし
騒音 なし
サイズ S~M S(約1mm~15mm)M(約16mm~30mm)L(約36mm~)
栄養バランス 高脂質・高カロリー

特徴

ハチノスツヅリガの幼虫です。ふすま(小麦を製粉したときに篩い分けられる糠)にはちみつを混合した飼料を好み、ハニーワーム専用の餌(ハニーワームフード)も市販されています。ネットショップでは見かけますが、店頭で売っている店は少なめです。比較的手に入れにくく、ほぼ脂肪のため主食には出来ない餌ですが、好んで食べる個体が多く拒食中の個体や抱卵中の個体に与える際に便利な餌です。ただ管理する場合はケースに空気穴をあけて冷蔵庫に入れておくと成長せずに2~3週間は生きたまま保管できます。
繁殖については床材を兼ねた餌が必要になります。ハニーワームフードというすでに完成した商品も売っていますが、フスマと蜂蜜と植物性グリセリンを混ぜて自作することも出来ます。
この床材は常温でしばらく放置していると発酵したり、コバエやダニが湧いたりするためそれでも気にならない方は挑戦してみるのも良いかもしれません。

メリット

  • 嗜好性が非常に高く、好んで食べる個体が多い。
  • 拒食気味の個体に有効。
  • 保管しやすい。

デメリット

  • 入手コストが高い。
  • 繁殖は困難。
  • 栄養価はほぼ脂質。

シルクワーム

シルクワーム

項目 評価 補足情報
価格 10~50円/匹 一匹あたりのおおよその価格
繁殖難易度 餌は桑の葉又はシルクメイトのみ。
繁殖力 メスは約500個産卵するが、徹底した管理が必要。
臭い 清潔に保たないと病気になってしまう。
騒音 なし
サイズ S~L S(約1mm~15mm)M(約16mm~30mm)L(約36mm~)
栄養バランス 水分が豊富

特徴

蚕(カイコ)の幼虫です。成虫になると餌を食べないため、幼虫の期間は昼夜を通して餌を食べ続け、一生分の食事を行います。幼虫の体長は約2㎜~85㎜、孵化から約26日で蛹になり、10~14日で羽化します。寿命は約50日、成虫のメスは約500個産卵します。
飼育・繁殖させる場合はかなり気を遣う虫で、餌を与える前は手洗いを行ったり、清潔に保つためのメンテナンスが必須になります。その上、餌は桑の葉かシルクメイト(人工飼料)しか食べません。手間と飼育コストがかかる割に、栄養価は決して高くないため繁殖させるメリットは少なく感じます。

メリット

  • 水分が主な成分。脱水気味の個体や拒食気味の個体に有効。
  • 嗜好性が高い。
  • 柔らかく、水分が多いので消化に良い。

デメリット

  • 桑の葉かシルクメイト(人工飼料)しか食べないため、飼育コストがかかる。
  • 掃除等のまめなメンテナンスが必要で成虫にするまでかなりの手間がかかる。

 

デュビア

項目 評価 補足情報
価格 7~25円/匹 一匹あたりのおおよその価格
繁殖難易度 通気性良く過密飼育をする。
繁殖力 低~中 卵胎生で一度に30匹前後出産する。
臭い 弱~中 湿気と植物性の餌を与えると臭いはかなり抑えられる。
騒音 足音は有り
サイズ S~L S(約1mm~15mm)M(約16mm~30mm)L(約36mm~)
栄養バランス 高タンパク・低脂質・アミノ酸量も豊富

特徴

正式名称はアルゼンチンモリゴキブリというゴキブリの仲間です。雑食性で虫や動物の死骸、野菜や果物の皮など何でも食べます。体内で卵を孵化させてから出産する卵胎生で、一度に30匹前後出産します。成虫は大きい個体では6㎝位になります。
飼育・繁殖の際は通気性の良いケースで過密気味に飼育をします。臭いが気になる場合、植物性の餌を与えることにより飼育時の臭いをかなり抑えることができます。

メリット

  • 栄養価のバランスがとても良く主食になる。
  • 何でも食べる。
  • 手間がかからない。
  • 動きが遅いので扱いやすい。
  • サイズが大きい(最大6㎝)ので大型個体の餌に最適。

デメリット

  • 成長速度が遅い。よって増えるスピードも遅い。
  • 成虫は小中型の個体には大きすぎて食べられない。

レッドローチ

項目 評価 補足情報
価格 7~16円/匹 一匹あたりのおおよその価格
繁殖難易度 通気性良く過密飼育をする。
繁殖力 メスは生涯に卵鞘を20個前後産む。1個の卵鞘からは10~15匹程度孵化する。
臭い 中~強 湿気と植物性の餌を与えると臭いはかなり抑えられる。
騒音 足音は有り
サイズ S~M S(約1mm~15mm)M(約16mm~30mm)L(約36mm~)
栄養バランス 脂質が多め。アミノ酸量豊富。

特徴

アフリカ北部から中央アジアの広範囲に生息するゴキブリです。日本で見かけるゴキブリにも外見が近く、体色は赤~茶色をしています。主に爬虫類等の活餌として販売されており、栄養価が高く繁殖力も高いため自宅で繁殖させる人も少なくありません。

メリット

  • 成長が早く、増えるスピードも早い。
  • 栄養価のバランスが良く主食になる。
  • 何でも食べる。
  • 手間がかからない。

デメリット

  • 動きが早いため脱走に注意。

まとめ

飼育のポイントと注意点

  • 主な臭いの原因は湿気と餌の種類。湿度が必要なものほど臭いが出やすい。
  • 動物性の餌(ドッグフード・魚の餌・鰹節等)は虫が湧いたり、臭いが発生しやすいため注意が必要。
  • 植物性の餌(ラビットフード・きな粉等)は虫や臭いが発生しにくい。
  • 特に夏場は餌が腐らないよう、一日で食べきれる分を与える。
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