遺伝子は何個持っている?両親から受け取る仕組みと遺伝形式
爬虫類のモルフ(体色・模様・目の色など)は、
遺伝子の組み合わせによって決まります。
「AA」「Aa」「aa」などの表記を見て、
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そもそも遺伝子って何個持っているの?
-
親は何をどうやって子に渡しているの?
と疑問に思う人も多いはずです。
この記事では、遺伝の超基本構造から丁寧に解説します。
親はそもそも遺伝子をいくつ持っているの?
1つの形質につき「2つ」持っている
爬虫類は、1つの形質(モルフ)につき必ず2つの遺伝子を持っています。
これは、
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父親由来:1つ
-
母親由来:1つ
という構造になっているためです。
つまり、
今いる親個体自身も、すでに2つの遺伝子を持って生まれている
ということになります。
親個体の遺伝子の持ち方(例)
| 親のタイプ | 遺伝子の状態 |
|---|---|
| ノーマル | AA |
| ヘテロ | Aa |
| モルフ(劣性) | aa |
| モルフ(共優性) | Aa または AA |
親が「どの遺伝子を2つ持っているか」で、
子に渡せる遺伝子の種類が決まります。
親はどうやって子に遺伝子を渡すの?
子には「1つだけ」渡す
ここが重要ポイントです。
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親は 2つ持っている
-
でも 子に渡せるのは1つだけ
親は自分の持つ2つの遺伝子のうち、
どちらか1つをランダムに子へ渡します。
親がヘテロの場合(Aa)
ヘテロ個体は、
-
A を渡す可能性:50%
-
a を渡す可能性:50%
となります。
親自身が「どちらを渡すか選んでいる」わけではなく、
自然に確率で決まるのがポイントです。
子はこうして2つの遺伝子を持つ
子は、
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父親から1つ
-
母親から1つ
を受け取り、合計2つになります。
| 父 | 母 | 子の遺伝子 |
|---|---|---|
| A | A | AA |
| A | a | Aa |
| a | A | aA |
| a | a | aa |
この組み合わせが、
見た目(表現型)とモルフの出現率を決めています。
ヘテロとホモをここで整理
-
ホモ(ホモ接合)
→ 同じ遺伝子を2つ持つ(AA / aa) -
ヘテロ(ヘテロ接合)
→ 違う遺伝子を1つずつ持つ(Aa)
親も子も、
必ずどちらかの状態になります。
優性遺伝(顕性遺伝)
特徴
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遺伝子を1つ持つだけで発現
-
ヘテロでも見た目に出る
遺伝子型と表現型
| 遺伝子型 | 見た目 |
|---|---|
| AA | モルフ |
| Aa | モルフ |
| aa | ノーマル |
親がヘテロでも、子にモルフが出る可能性があります。
劣性遺伝(潜性遺伝)
特徴
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ホモ(aa)でのみ発現
-
ヘテロは見た目ノーマル
代表例
-
アルビノ
-
アネリ
-
パターンレス
遺伝子型と表現型
| 遺伝子型 | 見た目 |
|---|---|
| AA | ノーマル |
| Aa | ノーマル(ヘテロ) |
| aa | モルフ |
親がヘテロ同士の場合、
見た目ノーマルの中に遺伝子を持つ個体が生まれます。
共優性(コ・ドミナント)
特徴
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ヘテロで変化が出る
-
ホモでスーパーフォームになる
遺伝子型と表現型
| 遺伝子型 | 見た目 |
|---|---|
| AA | スーパーフォーム |
| Aa | モルフ |
| aa | ノーマル |
不完全優性
特徴
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共優性とほぼ同じ考え方
-
ヘテロとホモで表現が異なる
※ 現在の爬虫類業界では、
共優性と不完全優性はほぼ同義で使われています。
なぜ「25%・50%」という数字が出てくるの?
親①:Aa
親②:Aa
この場合、
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親はそれぞれ A / a を50%ずつ渡す
-
組み合わせは4通り
結果として、
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AA:25%
-
Aa:50%
-
aa:25%
という確率になります。
4つの遺伝形式まとめ
| 遺伝形式 | ヘテロ発現 | ホモ強化 | 見た目判別 |
|---|---|---|---|
| 優性 | 〇 | × | 〇 |
| 劣性 | × | 〇 | × |
| 共優性 | 〇 | 〇 | 〇 |
| 不完全優性 | 〇 | 〇 | 〇 |
まとめ
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親も子も 1つの形質につき遺伝子は2つ
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親はそのうち 1つだけを子に渡す
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2つの組み合わせでモルフが決まる
この構造が分かれば、
モルフ遺伝は「暗記」ではなく「理解」で考えられるようになります。




