爬虫類のモルフ遺伝に関わる専門用語集
爬虫類のモルフブリードでは、
専門用語をどれだけ正確に理解しているかで、
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ブリード設計の精度
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確率の読み
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売買トラブルの回避
すべてが変わります。
この記事では
実際のブリーダー現場・販売表記・設計思考でよく使われる用語を
「意味+使いどころ+注意点」まで含めて徹底解説します。
遺伝の基礎構造に関する用語
遺伝子(Gene)
形質を決める情報単位。
モルフ=遺伝子の変異。
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色・模様・明度など、すべてここが起点。
遺伝子座(Locus)
遺伝子が存在する場所。
重要ポイント👇
同じ遺伝子座には1種類のモルフしか存在できない
例:
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ノーマル or アルビノ
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ノーマル or クラウン
対立遺伝子(Allele)
同じ遺伝子座にある「選択肢」。
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ノーマルとアルビノは対立遺伝子。
染色体
遺伝子が並んでいる「束」。
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通常のモルフ解説では深掘り不要だが、
遺伝子はセットで受け取るという理解に役立つ。
表現と中身を分ける重要用語
表現型(Phenotype)
実際に目で見える特徴。
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色
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模様
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明るさ
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販売時に見えているのはこれ。
遺伝子型(Genotype)
その個体が内部に持つ遺伝情報。
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ブリード設計では表現型より重要。
見た目ノーマル
表現型はノーマルだが、
劣性遺伝子を隠し持っている可能性がある個体。
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「ノーマル=何も持っていない」ではない。
優性・劣性・共優性系用語(再整理)
優性(Dominant)
1つ持つだけで表現型に出る。
例:
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スパイダー
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ピンスト
劣性(Recessive)
2つ揃って初めて表現型に出る。
例:
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アルビノ
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クラウン
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パイド
共優性(Co-dominant)
ヘテロとホモで見た目が変化。
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爬虫類業界特有の表現。
不完全優性(Incomplete Dominant)
学術的に正確な呼び方。
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実務上は共優性と同義扱いされることが多い。
スーパー体(Super)
共優性/不完全優性のホモ個体。
例:
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スーパーパステル
注意👇
必ずしも「上位互換」ではない
ヘテロ・ホモ・キャリア関連(最重要)
ヘテロ(Het)
異なる遺伝子を1つずつ持つ。
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劣性の場合、見た目では判断不可。
ホモ(Homo)
同じ遺伝子を2つ持つ。
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劣性モルフ完成形。
キャリア(Carrier)
劣性遺伝子を保持している個体。
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「Het」とほぼ同義。
ダブルヘテロ(Double Het)
劣性遺伝子を2種類持つ。
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逆算ブリードの中核。
トリプルヘテロ(Triple Het)
劣性3種持ち。
注意👇
可能性は広いが、
確率は一気に下がる
ポッシブルヘテロ(Possible Het)
血統上、ヘテロの可能性がある状態。
👉
確定ではない
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販売表記では要注意ゾーン。
複数モルフ・表記関連用語
ダブルモルフ
モルフ2種が発現。
トリプルモルフ
モルフ3種が発現。
コンボモルフ(Combo)
複数モルフの組み合わせ名称。
フルコンボ
狙ったモルフがすべて発現した完成形。
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設計ゴールとして使われる言葉。
プラス表記(+)
「この個体にはまだ追加できる」という意味合い。
例:
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アルビノクラウン+
ブリード設計・計算に関わる用語
Punnettスクエア
遺伝確率を視覚化した表。
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感覚ブリード防止装置。
確率(Probability)
理論値であり、保証ではない。
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1クラッチ=結果が偏るのは普通。
逆算ブリード設計
完成形から世代を逆に考える設計法。
順算ブリード
手持ち同士を先に組む方法。
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再現性が低くなりがち。
仕込み世代
見た目は地味だが、
遺伝子的に重要な世代。
回収世代
完成形・販売価値が出る世代。
戻し交配
親や兄妹に戻して遺伝子を固定する方法。
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目的と期間管理が重要。
健康・倫理に関わる重要用語
致死(Lethal)
特定の組み合わせで生存不可。
準致死
生存はするが、
重度の障害や短命リスクが高い。
神経症状(Wobble等)
特定モルフに付随する行動異常。
👉
QOL配慮が必須。
QOL(Quality of Life)
生活の質。
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「生きている=問題なし」ではない。
実務・現場でよく使われる言葉
キープ
自分で残す個体。
セレクト
次世代用に選抜すること。
枝個体
設計ゴールから外れた個体。
コロニー
繁殖用の飼育群。
ライン
血統・系統。
👉
見た目以上に重要な情報。
まとめ
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用語=ブリードの共通言語
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分かれば確率が読める
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誤解が減り、設計が安定する
この用語集を理解すれば、
✔ モルフ表記が正確に読める
✔ 設計意図が説明できる
✔ 運任せブリードから卒業できる
知識は、爬虫類にもブリーダーにも優しい。



