「欲しいモルフ」から逆に組み立てる考え方
ブリードに慣れてくると、
多くの人が同じ壁にぶつかります。
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闇雲に組んでいる気がする
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数は出ているのに、狙いのモルフが安定しない
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結果が「運」に左右されすぎる
ここから一段上に行くために必要なのが、
逆算ブリード設計です。
これは、
👉 まず完成形を決め、そこから逆に考える
という、
プロ寄り・設計重視のブリード思考です。
この記事では、
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逆算ブリード設計とは何か
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どうやって設計するのか
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実例を使った考え方
を、順を追って解説します。
逆算ブリード設計とは?
一言で言うと、
「最終的に作りたいモルフから、世代をさかのぼる」
という考え方です。
多くの失敗例は、いわゆる順算ブリード。
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手持ち同士をとりあえず組む
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出たらラッキー
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何が出るかは運次第
これでは、
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ゴールが定まらない
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確率が読めない
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世代が進んでも完成しない
という状態に陥りやすくなります。
逆算ブリードでは、最初に
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ゴール(完成モルフ)
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必要な遺伝子
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最短ルート
をすべて決めてから繁殖を始めます。
Step① ゴールモルフを「1つ」に絞る
逆算設計のスタートはこれだけです。
❌ 悪い例
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なんとなく派手なの
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価値が高そうなの
⭕ 良い例
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パステルアルビノクラウン
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エンチ × ○○ × アルビノ
👉
具体名で言えることが非常に重要です。
ゴールが曖昧だと、
設計も必ず曖昧になります。
Step② ゴールモルフを分解する
次に、完成形を
見た目ではなく遺伝子で分解します。
例:パステルアルビノクラウン
分解すると👇
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パステル(優性/共優性)
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アルビノ(劣性)
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クラウン(劣性)
ここで重要なのは、
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優性:すぐ見える・後から足せる
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劣性:仕込みが必要・世代をまたぐ
という役割の違いが明確になることです。
Step③ 最短ルートを考える
ポイントは「劣性を先にまとめる」
逆算設計の核心はここです。
劣性モルフは、
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1世代で揃わない
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掛け算で確率が下がる
だからこそ、
👉 劣性同士を先にホモ化
👉 最後に優性を乗せる
この順番が、
もっとも効率がよく、再現性も高くなります。
実例:トリプルモルフを作る逆算設計
ゴール
パステルアルビノクラウン
世代①(仕込み世代)
アルビノ × クラウン
→ 生まれる個体はすべて
アルビノヘテロ + クラウンヘテロ
👉 見た目は地味
👉 しかし中身は最重要世代
世代②(まとめ世代)
ダブルヘテロ × ダブルヘテロ
結果👇
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25% アルビノ
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25% クラウン
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6.25% アルビノクラウン
👉
ここで劣性ダブルホモを確保します。
世代③(完成世代)
アルビノクラウン × パステル
結果👇
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50% パステルアルビノクラウン
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50% アルビノクラウン
👉
ゴール達成
なぜこの順番が効率いいのか?
もし最初から、
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パステル
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アルビノ
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クラウン
をすべて混ぜると、
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見た目は派手
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でも完成形は超低確率
になりがちです。
逆算設計では、
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派手さは後回し
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確率をコントロール
します。
👉
「出たらラッキー」を排除する設計です。
ブリーダー目線の現実的チェックポイント
逆算設計では、
遺伝子だけでなく現実面も必ず考慮します。
✔ クラッチ数で回収できるか
→ 1クラッチ頼みは危険
✔ 手放せない個体が増えすぎないか
→ 飼育スペースは有限
✔ 販売・譲渡できる個体も出るか
→ 途中世代の価値も重要
逆算ブリードでよくある失敗
❌ ゴールを増やしすぎる
→ 設計が破綻する
❌ 確率を無視する
→ 結局「運頼み」になる
❌ 劣性を後回しにする
→ 何年経っても完成しない
プロが常に考えている問い
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この個体は「完成用」か「素材用」か?
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次世代に何を残したいか?
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今は仕込みの世代か?それとも回収の世代か?
この問いを持つことで、
ブリードは作業から設計に変わります。
まとめ|逆算できるとブリードは設計になる
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ゴールを決める
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モルフを分解する
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劣性からまとめる
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優性は最後に乗せる
これができると、
✔ 無駄な組み合わせが減る
✔ 世代ごとの意味が明確になる
✔ ブリードが再現可能になる
逆算ブリード設計は、
ブリーダーが「運任せ」を卒業するための技術です。




